2024年度海外特別研究員オリエンテーション兼キャリアフォーラム

日時:2024年5月3日(金)
場所:Gustav-Stresemann-Institut(ボン)

イベント開催報告

令和6年度採用海外特別研究員(ドイツ語圏派遣者)を対象にしたオリエンテーション兼キャリアフォーラムを開催しました。本イベントは、渡独して間もない海外特別研究員が研究滞在を円滑かつ効果的に進められるよう、過年度からドイツに滞在している海外特別研究員や在独日本人研究者とのネットワーク構築の機会を提供することを目的としており、参加者からの好評を受けて、平成28年度から継続して実施しています。イベント当日は、海外特別研究員等、22名が参加しました。

開催にあたり、始めに林センター長による歓迎の挨拶があり、続いて現地参加者全員による自己紹介及び研究内容の紹介が行われました。次に、フリッツハーバー研究所・グループリーダーの塩足亮隼先生より、ドイツにおける研究環境やキャリア形成、若手研究者に対するアドバイスなど、ご自身のご経験に基づいて講演が行われました。続いて、コンスタンツ大学・教授の磯野江利香先生より、ドイツの多様化するキャリアパスやグラント獲得など将来のキャリアを見据えた戦略についてご講演いただきました。ドイツの学術界の第一線でご活躍される両講師から具体的な実例を交えたご講演をいただき、参加者はメモを取りながら熱心に聞き入る様子が見られました。講演終了後には、参加者から多くの質問が上がり、ドイツと日本の研究環境の違いやワーク・ライフ・バランスを考慮した上での今後のキャリア形成について活発な意見が交わされました。ご講演間のコーヒーブレイクでは、参加者同士での交流も積極的に行われていました。イベント後半には、JSPSボン研究連絡センターの矢野国際協力員からJSPS国際事業や各日本人研究者ネットワークの説明があり、最後に、ドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会の理事会委員のProf. Niklas Kolbe氏から、日独学術交流支援の取組としてドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会の活動の紹介がありました。

オリエンテーション後の情報交換夕食会においても、講演者の先生方を囲んで引き続き盛んな意見交換が行われました。海外特別研究員は渡航時期や専門分野も様々であり、所属研究機関もドイツ語圏の各地にあるため、専門分野を超えて派遣者同士が知り合う機会は限られています。海外特別研究員以外の方も含めて、今回のようなイベントにより共通の興味・課題を抱える若手研究者同士が知り合い、今後のキャリア形成に関する情報交換の機会を持つことで、ドイツ語圏での研究滞在がより実り多いものとなることが期待されます。

プログラム