ドイツ学術情報
国際保健分野におけるコミュニケーションの実態はどうなっているのか?(10月22日)
2024年10月10日に行われた世界保健サミットで、フンボルトネットワークの国際保健学分野の専門家が集まり、ヘルスコミュニケーションの盲点や、科学とメディアがどのようにして効果的に作用するかについて話し合った。サミットには、シャリテ大学病院の国際保健分野の科学者や学生、アッコン応用科学大学、マックス・プランク研究所の研究者らが参加した。国際保健サミットのアクゼル・ラドラッハ・プリース会長は、「健康問題は経済活動の原動力であり、外交政策のテーマでもある。しかし、グローバルヘルスコミュニケーションの効果に十分な注意を払っていない」と述べ、コミュニケーションがどれほど重要かを強調した。
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シュタルク=ヴァッツィンガー大臣、科学技術協力に関するウクライナへの支援を表明(10月22日)
連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、ウクライナのキーウを訪れ、ウクライナのオクセン・リソヴィイ教育・科学大臣とともに、ドイツとウクライナの科学技術の協力を深めるための二国間協定の合意書に署名した。ドイツはウクライナの教育と研究の強力なパートナーとして、復興に向けた支援を拡充しており、大学間ネットワークの構築やデジタル学習支援を行っている。さらに、ドイツはウクライナに100億ユーロ以上を投資し、ウクライナの研究力を強化している。シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、「私たちはウクライナの再建を見据えている。このために、科学や教育の分野で協力を強化し、強いパートナーシップとなるよう支援していく。」と述べた。また、サールランド州のヤコブ・フォン・ヴァイツゼッカー科学担当大臣は、「この合意は、ウクライナの科学者たちと連携し、戦争の影響を乗り越えるためのもので、科学や研究の推進がウクライナの再建に役立つことを期待している。」と署名を支持した。
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「学問の自由に対する残虐的な行為」:HRK会長、ベルリン自由大学学長室の襲撃を強く非難(10月17日)
大学学長会議(Hochschulrektorenkonferenz :HRK)のウォルター・ローゼンタール会長は、ベルリン自由大学で発生した反イスラエル活動家による学長室襲撃事件を受けて、強く非難する声明を発表した。ローゼンタール会長は、「ベルリン自由大学の学長室において、覆面をした反イスラエル活動家たちが暴力行為に及び、複数の大学職員が負傷した。この暴力的な襲撃と一時的な占拠は許し難い行為であり、負傷した職員とベルリン自由大学のギュンター・ツィーグラー学長に完全な連帯を表明します」と述べた。
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反ユダヤ主義に反対する大学関係者による初のネットワーク会議が開催される(10月15日)
ウォルター・ローゼンタール大学学長会議(Hochschulrektorenkonferenz :HRK)会長とフェリックス・クライン連邦政府ユダヤ人生活・反ユダヤ主義対策担当委員は、共同で、反ユダヤ主義に反対する大学関係者を集め、初のネットワーク会議を開催した。ネットワーク会議の目的は、各大学の反ユダヤ主義担当者とその任務、そして新たに必要となった対策について意見交換を行うことである。HRKに加盟しているドイツの大学は、2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃した後、この残虐行為を強く非難し、イスラエルの学問を支持する立場を表明した一方、ガザ地区での軍事作戦に伴い反ユダヤ的な事件も発生している。ローゼンタール会長とクライン委員は、反ユダヤ主義対策担当者によるネットワークをし、異なる大学で実施されている有効な対策方法を共有し、さらに多くの大学で活用できる形にすることを目指すとしている。
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シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣:産業界で活用できる量子コンピューターの開発に向けた重要な一歩(10月15日)
連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)は「欧州量子コンピューターによるエクサスケールHPC(Euro-Q-Exa)」の量子コンピューターの調達契約を締結したことを発表した。Euro-Q-Exaは、従来のコンピューターでは計算が難しい複雑な問題を処理するため、量子コンピューターとスーパーコンピューターを組み合わせてできた新しい技術を開発するプログラムである。シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、「Euro-Q-Exaの量子コンピューター契約への署名は、、量子コンピュータの基礎研究と産業応用の成功した融合への道を開き、産業、医療、気候研究、安全なデータ処理など、重要な社会的課題の解決策を導く」と期待を述べた。
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シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣:スタートチャンス・プログラムの効果を図るため、外部評価を受けることが重要である。(10月14日)
連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)は、応用社会科学研究所(Instituts für angewandte Sozialwissenschaft:infas)に依頼し、スタートチャンス・プログラム(Startchancen-Programm)に関する評価を担当するコンソーシアムの活動を開始した。スタートチャンス・プログラムは、ドイツの連邦政府と州政府が共同で実施している最大かつ最長期の教育政策であり、評価においては、その効果や目標達成度が包括的考慮される。シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、学術的でデータに基づいたアプローチで評価が進められること強調した。評価は、教育の専門機関と連携して行われ、約5000万ユーロがプログラムの評価実施に使われる。
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水 - 地球にとっての最も基本的な資源(10月11日)
ドイツ政府の気候変動に関する科学顧問委員会(Wissenschaftliche Beirat der Bundesregierung Globale Umweltveränderungen:WBGU)は、報告書『熱せられた世界の水』をステフィ・レムケ環境大臣と、連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)のマリオ・ブランドブルク大臣に提出した。この報告書では、気候変動が、どのように水の利用可能性や地域ごとの水の使い方の変化に影響しているかついて分析し、ドイツ政府に対して、国内外の水政策と気候レジリエンスを持つ水管理に向けた提言がなされた。
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シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣:SPRINDのおかげで、ドイツのイノベーション拠点で革新的なアイディアを持つ人財が活躍できる場が作られた(10月8日)
飛躍的イノベーション機構(Die Bundesagentur für Sprunginnovation :SPRIND)は、ライプツィヒのピトラー工場に、政治、科学、産業界から多くのゲストを招き、設立5周年を祝った。シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、「ドイツには、科学や産業分野から人々の生活を向上させる革新的なアイディアが必要である。SPRINDのおかげで、健康、気候や環境保護など、社会にとって本当に重要な課題へ資金提供が行われ、革新的なアイディアを持つ人財が活躍できる場所が作られた」と述べた。SPRIND設立の目的は、「飛躍的イノベーション」と呼ばれる、世の中を大きく変えるような新しいアイディアを集中的に支援することであり、現在の予算は約1億9000万ユーロにまで増えている。
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シュタルク=ヴァッツィンガー大臣/シュトライヒャート=クリヴォ大臣:「デジタルパクト(DigitalPakt)」により、デジタル教育を広く普及する(10月8日)
連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)は、ドイツの学校教育におけるデジタル化を促進するための取り組み「デジタルパクト」によって約65億ユーロを拠出し、各州や自治体の小中学校のデジタル教育を支援している。過去12ヶ月で、デジタルパクトには約10億ユーロが投入され、学校におけるデジタル機器やツールの導入が進められている。シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣は、「デジタルパクトによって学校教育のデジタル化は広まったが、その可能性を最大限に引き出すため、支援の強化が必要である」と述べ、引き続き学校のデジタル化を推進する重要性を強調した。
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