ドイツ学術情報(過去の分)
2017年
HRK開発提供による夏学期のための空き学籍検索システムがオープン(1月30日)
2月1日より、空き学籍検索システムによる2017年夏学期に関する情報提供が開始される予定である。空き学籍検索システムでは、専門分野や場所によって空きを探すことができる。検索結果から機関へ連絡先やウェブサイトへのリンクを確認することができる。システム利用は無料で、登録をする必要はない。
空き学籍検索システムは4月30日に締め切られ、冬学期については8月1日から10月31日までの間で再開する予定である。
自然科学基礎研究における共同研究の成果に関する報告(1月25日)
フラウン・ホーファー国際マネジメント・知識経済研究所、テクノポリスグループ、フラウン・ホーファー自然科学技術動向分析研究所が連邦教育研究省(BMBF)の委託により実施した評価の結果、自然科学の基礎研究において共同研究は、研究を助成する際の国際的に主要な手段の一つであることが報告された。当該評価の対象は、「大型機器を使った自然科学基礎研究」という、助成期間10年間のプロジェクトである。2015年6月から2016年5月までの間、1000以上の助成プロジェクトデータを評価し、研究者にオンラインアンケートならびに専門家によるヒアリングを実施した。当該プロジェクトの国際的なケーススタディーでは、他の国々と比較することが可能になった。また、共同研究は、ドイツの大学の優秀な研究者を、時事的な研究課題を取り扱う大きな研究インフラでへ送り込んでいることが確認された。
BMBF: https://www.bmbf.de/de/gemeinsam-stark-3827.html
エラスムス開始から30周年(1月24日)
毎年約30万人の学生や研究者の外国留学やインターンシップを支援するエラスムスプログラムが、今年で30周年を迎える。このエラスムスプログラムは、EUのプロジェクトの中で最も成功しているものの一つである。ドイツ学術交流会(DAAD)は、プログラム開始の1987年以来、ドイツにおけるエラスムスの国内実施機関の一つとしてプログラムを展開させている。
これまで300万人以上の学生がエラスムスプログラムを通して、EU圏の他国での滞在を経験する機会を得ている。彼らの多くは学術、芸術、経済、政治の分野で重要な地位に就き、その滞在経験を自身の仕事へ活かしており、エラスムスプログラムは、過去30年の間に、欧州の若い世代にとって一つの成功モデルへと発展したと言えるだろう。
DAAD: https://www.daad.de/presse/pressemitteilungen/de/51728-erasmus-staerkt-die-europaeische-identitaet/
教育、研究、イノベーションの共同社会というヨーロッパにとって新しい政治的アイデア(1月23日)
ドイツ大学長会議(HRK)は、ヨーロッパ教育・研究・イノベーション共同体を要求する。
EUは、教育・研究・イノベーション・文化の素晴らしい可能性を統合し、考えられる限り最もよいかたちでEU市民が利用できるようにすべきである。その際には正しい手段が投入されなければならないだろう。ヨーロッパ教育・研究・イノベーション共同社会は、「下から」そして全体からも支持されなければならない。このような共同体は、ヨーロッパの機関やEU加盟国の政治、学術が密接に協力してはじめて成立するものである。教育制度や研究制度、イノベーションシステムの多様性と異質性をチャンスと理解し、精力的に利用することが重要である。こうしてはじめてアイデンティティを育てる新しいヨーロッパ共同社会プロジェクトが成立しうるのである。