ドイツ学術情報(過去の分)

Karliczek連邦教育研究大臣 日本へ:AI分野に焦点(4月15日)

大臣「研究と開発の重要なパートナーとして、日本とより密接に協働を」

 Anja Karliczek連邦教育研究大臣のアジア訪問の最初の目的地は日本である。AIとデジタル化技術は、会議の中で研究に関する政策や将来の日独協力についての中心的な話題となるだろう。この訪問にはドイツ研究振興協会(Deutsche Forschungsgemeinschaft:DFG)、フラウンホーファー協会(Fraunhofer- Gesellschaft:FhG)、ライプニッツ学術連合(Leibniz-Gemeinschaft:WGL)、ヘルムホルツ協会(Helmholtz- Gemeinschaft:HGF)の各会長らに、ドイツ連邦議会から数名の教育研究技術評価委員会メンバーが同行する予定。

「ドイツはAI研究に強い国である。私たちはこの力を集約すると共に、優れた日本の研究拠点と私たちのAI研究拠点間のネットワークを構築したい。私たちは、共に斬新な研究アプローチを促進したい。私たちはAIが人に貢献するべきだという倫理的信念で結びついている。これは、私たちがG7/G20といった国際会議においても共に実現したいことだ。」と、Anja Karliczek連邦教育研究大臣は述べる。

日本への訪問の際に、将来のAIの研究協力に関する共同声明に調印されることになっている。Anja Karliczek連邦教育研究大臣は、平井卓也内閣府特命担当大臣、柴山昌彦文部科学大臣、石川昭政経済産業大臣政務官に会見する予定。なお、連邦教育研究大臣同席のもと、ドイツ研究振興協会のPeter Strohschneider理事長がAI研究協力に係る覚書に署名する予定である。これは、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)、ドイツ研究振興協会、フランス国立研究機構(Agence Nationale de la Recherche:ANR)間の共同ファンド発表を目指すものである。

加えて、Anja Karliczek連邦教育研究大臣は抗微生物薬耐性と伝染病に対する取り組みにおける協力について、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)の末松 誠理事長とも会見する。「光学とフォトニクス」分野における2+2プロジェクトのための新しい共同ファンドの発表は、JSTとの間で合意されている。2+2プロジェクトでは、研究者と日独の中小企業が協働する。東京の衆議院・文部科学委員会での会談も予定されている。

BMBF: https://www.bmbf.de/de/karliczek-in-japan-kuenstliche-intelligenz-im-fokus-8407.html
 

Brexitでも連邦奨学金法(BAföG)を適用(4月11日)

Brexit前に連邦奨学金法(Bundesausbildungsförderungsgesetz:BAföG)の助成を受けるべく学業を開始したドイツ及び英国の学生たちには、その期間が終了するまでBrexit後もその助成を受け続けられるようにしなければならない。これはBAföGにおける新しい経過的措置により定められ、連邦官報にて本日告知された。この規定の狙いは、不当な困難を緩和するために、Brexitの影響を受ける学生たちに対し、法的確実性と彼らが期待する正当性を担保することである。この方法であれば、経済的困窮によって懸念される職業教育の中断が避けられる。

「私たちは合意なき離脱の場合に、特に英国の大学に在籍している多くの学生に対して法的・計画的補償を行うつもりである。」とAnja Karliczek連邦教育研究大臣は言う。「Brexitによって生活のあらゆる場面でこの先どうなるか分からない。学生たちは自身のBAföG受益の資格についてこれ以上心配しなくて良い。彼らは学業で成果を修められるよう集中できる。

雇用、健康、社会問題、市民権の問題といったその他の分野に係る暫定的な規定と共に、Brexitの影響を受けうるBAföG受益者のための対応策は、ドイツ労働社会省の支援のもと、法律の草案が作成されている。英国での滞在に対するBAföG助成は、ドイツで就学しているBrexitの影響を受けうる英国の学生もそうであるように、Brexit後も継続可能である。

BMBF: https://www.bmbf.de/de/bafoeg-trotz-brexit-8383.html
 

高等教育協定の後継について連邦教育研究大臣Karliczekの言葉(4月5日)

4月5日(金)、連邦政府と州政府は事務次官レベルで高等教育協定の後継について、教育の質保証協定と研究と技術革新のための協定への継続合意について交渉予定。5月3日の共同学術会議でこの3つの学術に関する協定を承認することを目指している。

高等教育協定の後継について、連邦教育研究省(Bundesministeriums für Bildung und Forschung:BMBF)のAnja Karliczek大臣は以下の通り発言している。

「私たちは、自分たちに課せられた特別な責任を自覚している。連邦政府と州政府は今、様々な世代の学生、教員、研究者のために針路を決めているところである。高等教育協定を継承して、研究と教育の質がより注目の的となっている。だからこそ、連邦政府は永続的に資金を拠出できるよう準備している。私たちも責任を持つが、同時に州政府もそれに対して貢献しなければならない。特にすべての大学において持続的によりよい教育・研究環境をつくるための終身雇用体制を築くために使われるべきである。

BMBF: https://www.bmbf.de/de/bundesbildungsministerin-karliczek-zur-nachfolge-des-hochschulpakts-8319.html