ドイツ学術情報(過去の分)

マイスター連邦教育研究省政務次官:機会の公平と多様性がヨーロッパの研究をより卓越に(11月11日)

政務次官が「ヨーロッパのための刺激:研究における機会の公平と多様性」会議を開催

2020年11月11日から12日に、ドイツEU理事会議長国会議の一環として、デジタル会議「ヨーロッパのための刺激:研究における機会の公平と多様性」が開催される。オープニングで連邦教育研究省のミヒャエル・マイスター政務次官は以下のように説明する。

「連邦教育研究省は長年にわたり、科学と研究における女性の機会均等を推進し、そのために必要な構造改革を継続的に推進することを約束してきた。私たちの課題は、女性のアカデミックキャリアのための枠組みの整備を推進することだ。このようにして初めて、ドイツあるいはヨーロッパの科学システムにおけるすべてのイノベーションと才能の資源を十分に活用することができる。研究においてジェンダーの側面を意識的に考慮することは、今起こっている女性と男性の具体的な問題にも対応するものとなることから、研究結果の価値、適用性、継続性を高めることにもつながる。これにより、例えば医学などの研究成果の適用性も高まる。また、多様なワーキンググループは、メンバーの多様な視点、経験、スキルにより、研究の質に良い影響を与え、大きな付加価値を与える。公平性と多様性が、私たちの研究をさらに優れたものにする。」

背景

ドイツでは、過去10年間ですべてのアカデミックポジションにおける女性の割合が着実に増加しており、より多くの女性が理系のトップポジションに進出している。また、大学においても男女平等が強化された。ドイツ連邦政府は内閣形成にあたっての連立合意の中で、ドイツがEU理事会議長国である時代に平等をさらに推進することを決めた。BMBFは長年にわたり、女性教授のための連邦・州プログラムを含め、この発展のための支援を行ってきた。女性教授のためのプログラムを継続することで、連邦政府と州は、科学界のトップにいたるまでのあらゆるレベルのアカデミックポジションの女性の割合を高めることに貢献する。連邦政府と州政府は財政的なコミットメントを強化し、第三段階のプログラムに総額2億ユーロの資金を提供する。

本プログラムの成功例は、「ヨーロッパのための刺激:研究における機会の公平と多様性」会議で発表される予定だ。構造的な公平の目標と研究におけるジェンダーと多様性の観点からの考察は、この会議の中心的なトピックである。前向きなアプローチが提示され、科学システムにおける機会の公平と多様性の実現に向けた新たな推進力が、欧州の研究分野に向けて示される。このイベントは、ドイツやヨーロッパの科学と平等政策に携わる大学、研究機関、政治家などを対象としている。

コロナのため、会議はデジタルで開催される。ライブ配信の録画映像は、イベント終了後に英語とドイツ語のホームページに掲載される。他にも、ドイツの科学システムにおける機会均等に関する優れた実践例の紹介、成功した女性科学者との座談会、女性教授のための連邦および州のプログラムに関する情報フィルムなど、デジタルフォーマットでの展示も予定されている。

https://www.bmbf.de/de/meister-chancengerechtigkeit-und-vielfalt-machen-forschung-in-europa-exzellenter-13047.html