ドイツ学術情報(過去の分)
内閣が連邦政府のAI戦略の改定を決議(12月2日)
連邦政府内閣が本日人工知能戦略の改定を決議。2025年までにAIへの連邦政府の投資が30億ユーロから50億ユーロに増加。
本日、内閣が人工知能戦略の改定を決議した。連邦政府は、2018年11月にAI戦略の公表をして以来の新しい開発と需要に対応した。ドイツのCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックに対する闘いを強くするため、そして危機後も競争力の基盤を築くために、連邦政府は未来技術であるAIの責務を再度明確に強化する。2025年までに、景気刺激策および「未来のためのパッケージ」からの資金でのAIへの連邦政府の出資が、30億から50億ユーロへ増加する。
連邦教育研究省アンヤ・カリチェック大臣:
「私たちは、ドイツをヨーロッパにおける未来技術AIの重要な革新の推進力にし、欧州連合が厳しい国際競争に耐え抜くことができ、将来全世界の標準になるようにしたい。AIのような将来分野でヨーロッパの技術主権を高めることは重要である。ちょうどこれらに関連し、私は連邦政府として景気対策法案と並び、キーテクノロジーにおける巨額の出資を可能にする将来に関する法案もまとめるよう尽力した。私たちは、明らかに人間に役立つAIに国際的なブレイクスルーをさせたい。AI戦略によって、ドイツとヨーロッパをAIの研究と応用の世界トップレベルにする基盤を作り出した。戦略の改定に伴い、私たちは今全方位に進み続けている。AIコンピテンスセンターの先端研究を支援し、健康研究や持続可能な開発のような主要な応用分野でのAIの開発と応用を強化する。中小企業をAI研究の結果をより良く利用できるようにするつもりである。そして、私はドイツが世界中の最も賢い頭脳を持つものたちを惹きつける世界の魅力的AI研究拠点になってほしいと思う。そのため、様々なプログラムについて新しくAIの教授職と若手研究者を支援する。」
連邦労働社会省フーベルトゥス・ハイル大臣:
「AI戦略により、50億ユーロで21世紀の決定的な未来技術を促進する。AIは重要な技術として豊かさと現代的な労働世界のために大きなチャンスを提供する。企業の現実と労働世界においてAIの利用を導入するためには、企業と従業員のために安全と信用が必要である。ドイツ全土の未来センター(Zukunftszentren)の拡張で、私たちは中小企業が日常AIの利用を組み入れられるよう支援する。連邦労働社会省(BMAS)のAI観測所は、安全で信用に値するAIの要求を分析し、発展継続のための推奨を与える。都市イノベーションプラットフォームとアイデアコンテスト「一緒にAIになる(Gemeinsam wird es KI)」で、9月にさらなる公共の福祉指向のAIイノベーションに必要な諸条件を作り出すことを始めた。このプロジェクトで、社会的進歩のために人工知能の可能性を利用するつもりである。」
連邦経済エネルギー省ペーター・アルトマイヤー大臣:
「人工知能のための決定的なイニシアティブとより多くの資金で、今日これからの革新力と競争力を確保した。重要なのは、応用への技術成果の移転を改善し、全中産階級におけるAIの幅広い利用を開始することである。地域の増える中小企業に到達するために、私たちは商工会議所や連盟のような知識や情報を伝え、その普及に貢献する機関に狙いを定めてAIトレーナープログラムを拡大する。AI革新競争の一環としての危機の克服と対策に関するAIへの特別な資金提供の呼びかけで、新型コロナ危機の現在の課題に対応する。安全なAIシステムのために、私たちは国民経済システムにとって重要なインフラストラクチャーであるドイツ航空宇宙センター(DLR)研究所を拡充する計画である。」
人工知能(AI)は、ドイツやヨーロッパ、世界中に経済成長と生産性向上の大きな可能性をもたらす重要な技術である。人間と環境の幸せに関するこれらの可能性を、重責と公共の福祉指向で促進し利用するために、連邦政府はAI戦略で行動の枠組みを開発し、広範な措置を採択した。
改定報告は、現在進行中の措置を具体化し、どの新しいイニシアティブが停滞中かを示す。改定報告の重点は、研究、頭脳と専門鑑定、移転と利用、規制の枠組みと社会といった行動分野である。内容的に、特に持続可能性、環境および気候保護、パンデミック克服、国際的そしてヨーロッパのネットワークの分野が、新しいイニシアティブの焦点になるだろう。更新は、経済や科学、政治、社会の専門家たちによって実施された7つの専門フォーラムの結果である。このフォーラムのテーマの重点は、研究、移転、インダストリー4.0、流動性、健康とケア、環境および気候保護、労働と社会におけるAIの人間中心の使用のための規制枠組みであった。