ドイツ学術情報(過去の分)

ドイツ大学長会議(HRK)会員総会が根本的な連邦奨学金法(BAFÖG)改革を要求(4月28日)

連邦奨学金法(BAföG)の体系と内容は、学生の生活の現実にもはや十分に適合しておらず、根本的な改革が不可欠である。以上が、昨日Web会議で集まったドイツ大学長会議(HRK)の会員総会の分析である。

HRK会長のペーター・アンドレ・アルト教授は、それに関して本日ベルリンで次のように述べた。「BAföGは、教育制度における機会均等のための中心的な要素である。しかし、助成の欠陥は、パンデミックの時点でようやく明らかになったのではない。今日の助成は、家賃と生活費の価格動向と多くの種々の学歴にもはや適合していない。これは、個々の受給者にとって問題であるだけでなく、社会政治的にも致命的である。2019年のBAföG改革は、正しい方向への一歩だったが、決して十分ではなかった。」

会員総会は、決議において改革の5つの基準となるポイントを挙げている。

  1. 両親の収入および財産の控除額は、再び適切な援助率に到達するよう算定されるべきである。目標は、50年前の導入直後の本来の援助率に基づいて決定したほうが良い。1972年は学生の44.6%がBAföGによって支援されていたが、今日ではわずか12%である。
  2. 支援基準である規定在籍期間は、様々な学生の複雑な生活の実態を正当に評価するために自由化されるべきである。2019年頃、学生のわずか33.6%が、規定在籍期間内に大学での勉学を修了したが、規定在籍期間に2セメスター(1年間)を加えて修了した人を含めると77%だった。そのため将来の支援は、規定在籍期間に2セメスター(1年間)加えたほうが良い。
  3. 社会的に望ましく、必要不可欠な生涯学習を促進し、変化した教育および学歴および職歴を正当に評価するために、年齢制限はなくすべきである。
  4. BAföGは、パートタイムで働く学生のために開かれ、柔軟性のある部分的資格が導入されるべきである。

BAföGは、連邦全土にわたる苦境に対する緊急援助の要因によって補完されるべきである。それにより、個々のケースにおいてBAföGを受け取っていない学生も実際的かつ迅速に助けることができる。

https://www.hrk.de/presse/pressemitteilungen/pressemitteilung/meldung/hrk-mitgliederversammlung-fordert-grundlegende-bafoeg-reform-4814/

 

カリチェック大臣:学術と研究からの貴重なデータ活用を促進(4月22日)

連邦教育研究省(BMBF)と州政府が7億5,000万ユーロを国内研究データインフラストラクチャーに資金拠出/最初のコンソーシアムと協会が参加

今日、研究と科学はかつてないほどの量のデータを生み出した。このデータを社会にとって価値のある、広く使える貴重なデータにするために、連邦政府と州政府は、研究データをネットワーク化し、それを広く使用可能な国内研究データインフラストラクチャー(NFDI)を設立することを、2018年に合意した。今、理事会は活動をスタートさせ、30のNFDIコンソーシアムのうちの初めのものが発表された。

アンヤ・カリチェック連邦研究大臣は次のように説明する。

「膨大なデータは、現在のそして未来の原材料である。新しいビジネスモデルはその上に築かれ、政府機関はデータをさらに使用可能であり、使用しなければならない。研究データは、イノベーションの国としてのドイツの未来へのチケットでもある。私たちは多大な潜在的利益のあるこのデータを活用する場合に限り、競争力を保ち、技術的なイニシアティブを握れるだろう。これは人々の毎日の生活、例えば私たちがコロナのようなパンデミックの脅威を早く見つけるため、気候の変化をよりよく理解するためにデータを使うときにも、利益をもたらすだろう。データをより多くネットワーク化・共有し、再利用することで、より大きなイノベーションの機会が出現するだろう。

しかし今日、貴重なデータはまだ、プロジェクト単位で暫定的に分散し格納されている。分野横断的な交流はあまり頻繁には行われない。

 そして、それこそが私たちが変えようとしているものである。NFDIを促進することによって、私たちは研究データを科学、政府、ビジネスそして社会のためにさらに利用しやすくしたいと思う。私たちは、データの宝庫をうまく利用し、新しい知識とイノベーションを作りたいと考えており、連邦政府と州政府は2028年まで、7億5,000万ユーロ近く初期投資をしていく予定である。

背景:

NFDIは、ドイツにおける科学研究のデジタル化の中心的存在であり、新しい知識とイノベーションを作る、最も重要なプロジェクトの一つである。機関と国を横断して形成され、持続可能な方法で組織されたNFDIにより、新しい研究の機会は、広くより良いデータと研究結果へのアクセスのしやすさを通して科学、産業、社会のために開かれている。相互運用的で学際的なデータにより、新しい研究課題、新しい動作手法と研究の種類、そして新しい洞察とイノベーションが生まれる。これは、科学的な動作の可能性、質的によりよい研究結果と研究のための革新的なサービスのさらなる発展を導く。

合計で30のコンソーシアム(大学の協力団体、大学ではない研究機関、部門の研究機関、アカデミーと他の公立情報インフラストラクチャー機関、その他の関係するメンバー)は、3回に分けた提案募集のなかで、資金を提供される予定である。

方法論的、学問的に開かれたコンソーシアムにて、既存のデータコレクションとサービスがまとめられ、新しく包括的なサービスと、その結果としてのドイツにおける研究データのマネジメントのため解決策が確立されることとなっている。この目的のため、NFDIはヨークシュアフェーター教授をディレクターとし、意思決定機関として厳正な議会から成るガバナンスの枠組みを提供する。そしてコンソーシアムにおいて成果および基準の調整・遂行を可能にするものであり、このNFDI協会は2020年10月に設立された。

ドイツ研究振興協会(DFG)は、コンソーシアムからの資金拠出提案のレビューのための、科学的プロセスを実行する。資金提供は、DFGのレビュー結果に基づいて、共同学術会議(GWK)によって意思決定される。連邦政府と州政府は共同でNFDIの設立に、初めに2028年まで連邦政府9割、州政府1割の比率で年額9,000万ユーロの資金を提供している。

NFDIを設立することによって、BMBFは、ドイツの科学の状況が将来的に保証され、私たちの競争力と技術主権が確実に強化されるよう手助けしている。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-den-datenschatz-aus-wissenschaft-und-forschung-heben-14292.html

 

カリチェック大臣:6Gが私たちのコミュニケーションに革命をもたらす-近い未来のネットワーク技術のために約7億ユーロ(4月12日)

連邦教育研究省(BMBF)が、連邦政府の未来パッケージからの資金で6G通信技術を促進

連邦教育研究省(BMBF)は、今週、6Gテクノロジーについての最初のドイツ研究の取り組みを開始している。付随する資金拠出ガイドラインも発表された。6Gは、コミュニケーションネットワークにおいて、2030年ころから5Gテクノロジーの跡を継ぐことを期待されている。第一の資金拠出の目的は、6G周りの未来のコミュニケーションテクノロジーのために、革新的なエコシステム(業界や製品が相互に連携し収益構造を構成すること)の土台を作ることである。アンヤ・カリチェック連邦研究大臣は次のように説明する。

「私たちは、近い未来を考える必要があり、かなりの初期段階からコミュニケーションテクノロジーの新たなキーテクノロジーと基盤を形成することを支援する必要がある。デジタルトランスフォーメーションは加速しており、それは強固なネットワークインフラの必要性を強調している。4Gによって、無線広帯域インターネットが、私たちに初めて開かれ、単純な機器の活用が可能になった。5Gはすでに重要なベンチマークを設定しており、デジタルネットワーキングを次の段階に引き上げるだろう。しかし、6Gは未来のモバイルデータテクノロジーになり、次の10年において私たちのコミュニケーションを明確にし、革命をももたらすだろう。6Gによって、データは5Gよりも100倍速く伝達されるだろう。そして個々人のモバイルコミュニケーションや、私たちの産業と農業にとってメリットをもたらすだろう。もし、このすべての可能性を利用したいのなら、6Gは避けて通れないものである。

例を挙げると、AIは現実とバーチャル世界を近づけている。拡張現実として知られているホログラム(例えば3Dに映る人々)は、高い解像度でストリーミングおよび投影され、リアルタイムで携帯端末の上に立体的に表示されたり、部屋の中に出てきたりする。このように、参加者が家にいようと、田舎にいようと、大都市のオフィスにいようと、電車内にいようと、飛行機や自動操縦自動車の中にいようと、どこにいるかに関わらず、現実の相互の関わりあいは模倣されている。これは遠隔での協業において、事務所の中だけでなく製造業でも、新たな可能性を切り拓く。その技術は、例えば距離のある地点との治療など医療においても新たな可能性を切り拓くかもしれない。これに到達するには、私たちは6Gの研究に大規模な投資をしなければならない。これは私たちが、長期的な期間で、ドイツおよびヨーロッパの技術主権を強化することができる唯一の方法である。私たちは、将来、他者に依存したくはない。これに到達するには、私たちは新たな始まりの10年と、明日とこれから先への技術に大規模な投資をする必要がある。

私たちが2025年までにこの未来のテクノロジーの研究に、約7億ユーロの投資ができることを私は喜ばしく思う。これは、私たちが6Gを重要だと認めていることを示す強いシグナルである。

私は、ドイツがこの時代のため技術的な基盤を発展させるのみでなく、ドイツ企業も6Gを利用し、提供するリーダーとなるよう全力を尽くしている。

初めてのドイツの6G研究の新たな取り組みは、今週始まり、約2億ユーロの資金助成を受けている。私たちは、次のモバイル時代のための革新的なエコシステムに対して重要 な段階的目標を設定している。6Gの新しい取り組みのさらなる手段は今年続いて出るだろう。これらの投資は、6億8,500万ユーロが6G研究に回され、BMBFのさらなる活動によって補われ、ドイツ政府の未来への包括的な提案により可能となる。これらの刺激策からの追加的な資金拠出により、ドイツは今、6Gを発展させる国際的な競争の中で、とても良いスタート地点にいる。」

背景:

BMBFの「6G研究ハブー未来のコミュニケーション技術と6G資金拠出の取り組みのためのプラットフォーム」は、ドイツ政府の未来と景気刺激策の実行の一部であり、将来の包括的な提案から約2億ユーロの資金拠出を受けている。その6G研究により、ドイツは世界のトップテクノロジー提供者と、初期段階の技術変化を形成することを助ける先進的な役割を仮定した目標を設定している。これもドイツ政府の「ハイテク戦略2025」の遂行に貢献する。

次世代のモバイルコミュニケーションと光ファイバーネットワークを技術的に準備するため、初めの資金拠出の対象は、未来のコミュニケーション技術の研究である。商業化に成功するために6Gの研究・開発・技術移転には総合的なアプローチが講じられる。そのため、新しい6Gのエコシステムはすべての技術レベルを網羅する。例えば、必要なコンポーネントを備えた全体のシステムは、研究室で開発・テストされ、発展していくだろう。これには新しいアプリケーションも含まれており、この分野でイノベーションを起こしたい企業が最初から参加している。多くの参加者にエコシステムに入ってもらうことを可能にする1つの解決策は、オープンで検証可能なソフトウェアのインターフェースであり、例えば、「オープン標準」によって運営された無線アクセスネットワーク(Open-RAN)を経由することなどである。

次のステップにおいて、さらなる資金拠出の取り組みは、6Gテクノロジーを革新的な製品に迅速に技術移転することを保証することだ。これらの資金拠出の取り組みもまた、2021年の年末に発表される。

今始まっているBMBFの「6G研究ハブ;未来のコミュニケーション技術と6G資金拠出の取り組みのためのプラットフォーム」は2つの部分からなる。

6G研究ハブ:

6G研究ハブは卓越した科学技術を基盤としている。未来のコミュニケーション技術のためのイノベーションは傑出した研究機関と大学間の研究連携から出現する。その狙いは、6Gの領域で研究機関と大学が一緒に活動するような協力関係を築くことである。

これはワイヤレスのデータ伝達のみではなく、光ファイバーの有線ケーブルベースネットワークも含んでいる。この理由により、6G研究ハブは、研究機関と大学双方の世界から、全面的に傑出した専門知識を出し合う。

 

研究ネットワークには、あらゆる技術レベルの専門家が含まれるだろう。その結果として、新素材の応用や、アンテナとアンプ(増幅器)のようなコンポーネントの発展は、例えばモデムやネットワークマネジメントのためのソフトウェアのように完璧なモジュールとして位置づけられるだろう。

6Gプラットフォーム:

「6G研究ハブ」に加えて、BMBFは参加者と6G活動を束ねた包括的なネットワークのため「未来のコミュニケーション技術と6Gのプラットフォーム(略称6Gプラットフォーム)」にも資金を拠出している。6Gプラットフォームは、事実上、発展を繰り返し行う包括的なプロジェクトであることが意図されている。6Gイニシアチブの一部として、「6G研究ハブ」と密接に協力し、未来の6G標準のための基盤の研究と発展に関わる、包括的な問題をまとめる。他の6Gプログラムとの国際調和を図り、規制・標準化の問題に対処していく。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-6g-wird-unsere-kommunikation-revolutionieren-rund-700-millionen-euro-fuer-die-14195.html

 

コロナ・マネジメントに対する大学の素晴らしい取り組み(4月6日)

DAADは、新型コロナウイルスのパンデミックによる授業への影響についてドイツの大学に2度目の調査を行った。本インタビューでは、DAADの外部調査・統計担当のヤンジャン ・ケルヒャー博士が、最も重要な調査結果を要約する。

 ケルヒャー氏、なぜDAADは2020/2021年の冬学期に、国際事務局や留学生課に向け再度コロナの調査を行ったのか。

初めの調査は2020年の夏学期の初めである4月と5月に行われた。すなわち、コロナウイルスのパンデミックのごく初期段階であり、大学に関連した影響を調査していた。言い換えると、私たちがその時収集した回答は、非常に予備的なものだった。大学は、パンデミックに対応した研究モデルについて移行し始めたばかりだった。そして今、コロナから2つの学期を経た2020年/2021年冬学期の終わりに、私たちはもう一度、大学における状況がどう発展したのか、2つの学期で何が異なったのか解明したいと思った。大学が、冬学期のため、すでによりよく準備できたことが理由である。加えて、学期の初めにはコロナの状況はすでに比較的落ち着いていたが、残念なことに、また再び素早く変化した。

 あなたの視点では、今回の二度目のコロナ調査で何が最も重要な発見だったか。

まず初めに、私はドイツの大学が状況についていかにポジティブで楽観的であり続けているかを知り感心した。70%を超える多数の大学は、パンデミック関連の渡航制限が終わるとすぐに、学生の物理的な移動がとても急速に回復すると納得していた。加えて、約3分の1の多くの大学は、パンデミックが始まってから国際的な比較の中で研究する場所として、ドイツがさらに魅力的になったと考えている。10%未満の少数の大学は、その魅力が低下したと予想している。私たちDAADにとって、この、約4分の3の割合の大学が、コロナが大学の国際化の重要性を減少させてはいないと考えていることは喜ばしいことだ。また20%はそれが増えると考えている。

 それは実際、とても勇気づけられるように聞こえるが、きっとそこには大学と大学の国際化活動におけるコロナのパンデミックによる痛ましい結果もあるのではないか。

もちろん、それは隠されるべきではない。ドイツにおける留学生移動は再び、パンデミックと、関連する冬学期の渡航制限の両方から厳しく影響を受けていた。ほとんど3分の2の大学において、留学生は、ビザを受け取れなかったため、ビザが下りていたにもかかわらず、ドイツに入国することができなかった。推定すると、約14,700名いる通常の留学生と約2,300名のゲストおよび交換留学生が、冬学期のドイツでの学習のためのビザの許可を受けられなかった。また、約半分の大学は、冬学期と来る夏学期に計画された海外滞在が延期されるかキャンセルされると考えている。約3分の1の大学は、彼らの学生の2021年夏学期の留学への興味が、2020年の夏学期と比べて再び低下するであろうと考えている。しかし 2021年から2022年にかけての冬学期では、40%以上の大学が、そのような留学への興味は前年の冬学期と比べて最近増加していて、たった15%がさらに興味が低下していると考えている。

 あなたは、どの調査結果に最も驚いたか。

私は、例えば、ドイツの大学のたった5%しか、冬学期におけるすべての留学と交換留学を取りやめていないことに驚いた。夏学期では、この数字はまだ20%以上あった。パンデミックの初めのころから、4分の1以上の大学が、少なくともデジタルな形での国際交流を学生に提供するため、外国の大学とバーチャル協力協定を結んだ。もちろん、私たちは、これについてとても嬉しく感じ、またそれは、DAADが今、資金提供の事業(ファンディングポートフォリオ)に有している、多様なデジタル化プログラムによく適合する。冬学期にオンライン試験が行われたと報告されたのは、約4分の3の大学という驚くべき高い割合であり、いかに素早く大学が切り替えを行ったかということを示した。これは、コロナマネジメントに対する大学の強いコミットメントの非常に印象的な証拠である。

https://www2.daad.de/der-daad/daad-aktuell/de/79462-grosses-engagement-der-hochschulen-beim-corona-management/

 

カリチェック大臣:ケーテ・ハンブルガー・コレーク(KÄTE HAMBURGER KOLLEGS)は、国際学術の磁石である(4月1日)

連邦教育研究省(BMBF)が4つの新コレークを3,500万ユーロ以上で支援

ケーテ・ハンブルガー・コレークは、ドイツにおける人文社会科学分野の革新的課題について、国際的研究を行う研究団体である。この日、連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung ;BMBF)は10のケーテ・ハンブルガー・コレークに資金を拠出した。2021年には、アーヘン、ハイデルベルク、ミュンヘン、ミュンスターの4つが追加される。

アンヤ・カリチェック連邦研究大臣は次のように説明する。

「詩人と思想家の国として、ドイツは人文社会科学の分野において、世界の国の中で、リーダー国のうちの一つである。ケーテ・ハンブルガー・コレークは、世界中から優秀な科学者を集め、ここ数年重要な貢献をし続けている。それらは彼らの研究文化を引き寄せあう国際的な科学の磁石のようなものであり、彼らのそれぞれの研究領域における真のシンクタンク(研究機関)に発展している。ケーテ・ハンブルガー・コレークは、社会に対して深いインパクトをもたらす、さらなる発展の重要な衝撃とともに、ドイツ人文社会科学を提供する。私たちが次の一歩を踏み出し、さらにケーテ・ハンブルガー・コレークへの支援を3,500万ユーロ以上拡大することを喜ばしく思う。」

背景

2008年に、BMBFは、「人文科学研究の国際的なコレーク」に資金を提供するため、「人文科学のための自由」という取り組みを開始した。その取り組みは2009年から、ドイツの学者ケーテ・ハンブルガーの名前を冠することになった。2011年までに、合計で10のコレークがドイツの大学で結成された。彼らは、宗教、メディア哲学、劇場文化、労働などの多様なテーマについて分野横断的な研究を行い、国際的研究コミュニティへ強くアピールができる自由な研究の魅力的な場として彼らの科目やテーマの領域で地位を確立した。

ケーテ・ハンブルガー・コレークを導くのは、自由な空間のアイデアである。ドイツおよび世界中からの10のコレークの会員次第で、それぞれの年に、コレークのテーマに関係する自身が選んだ問いについて取り組むことができる。そのためコレークは、ドイツの大学において国際ネットワークの発展とドイツと海外の人文社会科学分野の継続的な発展に基礎的な貢献をする。形式として、コレークもまた人文社会科学分野の大学の輪郭を形成する重要な構造要因である。

この資金拠出では、まず4つのコレークがスタートし、順次コレークが追加される予定である。最大で10のコレークが新たに資金助成を受ける。最近の資金拠出のガイドラインの初期段階の中で、4つの大学は、競争的なプロセスで勝利し、2021年に初めの4年間の段階をスタートすることとなった。

・ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(通称ミュンヘン大学)とケーテ・ハンブルガー人文科学先進研究コレーク「グローバル化プロセスの接続の切断」

・ルプレヒト・カール大学(通称ハイデルベルク大学)とケーテ・ハンブルガー終末論研究コレーク

・ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学(通称ミュンスター大学)とケーテ・ハンブルガー人文科学先進研究コレークの「法の統一性と多様性」

・アーヘン工科大学とケーテ・ハンブルガー人文科学先進研究コレークの「研究の文化」

BMBFは、上記の新しいコレークに3,500万ユーロ以上の資金拠出をしている。初めての時、BMBFは人文科学の分野横断的なコレークのみならず、2つの学際的コレーク(アーヘンとハイデルベルク)にも資金を拠出している。これらのコレークでは、人文科学分野の科学者と、生命 生活、自然、工学 またはエンジニアリング分野の科学者が共に研究課題について取り組んでいく。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-kaete-hamburger-kollegs-sind-internationale-wissenschaftsmagnete-14133.html