ドイツ学術情報(過去の分)

臨床研究者のための柔軟なキャリアパス(7月24日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft:DFG)の評議会は、臨床研究者のキャリア展望に関する提案を策定した。大学医学の発展を目指し、医師としての仕事と研究者としてのキャリアの両立に悩む臨床研究者に対し、魅力的で長期的なキャリアパスを提供するための提案がなされた。これにより、高度な医療技術を持った優秀な臨床医科学者を大学医学に留まらせ、最終的には、大学病院を医療および研究システムの重要な要素として強化を目指している。

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地球科学における若手研究者の功績に対するベルント・レンデル賞(7月23日)

独創的で優れた地球科学研究が認められ、ポツダムのアルフレッド・ウェゲナー研究所の博士課程学生タベア・レッテルバッハ氏とチュービンゲン大学の博士課程学生パナギオティス・カンポウリディス氏が、今年のベルント・レンデル賞を受賞した。この賞は、ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft:DFG)によって授与されるもので、DFG審査委員会の地球科学部門によって選ばれた。タベア・レッテルバッハ氏は、永久凍土に関する研究を、パナギオティス・カンポウリディス氏は、大型哺乳類の化石分析に関する研究を行っている。受賞者へは、国際会議への参加など学術活動の支援として、3000ユーロが贈られる。

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「大学の国際化」を目指すHRK監査の15周年:4つの大学が、戦略的助言サービス選定される(7月16日)

ドイツ学長会議(Hochschulrektorenkonferenz :HRK)は、ドイツの大学の国際化に関する評価の仕組み「大学国際化オーディット(Audit ‘Internationalisation of Universities’)」を導入し、を15年間にわたり、大ドイツの大学が独自の国際的なプロフィールを開発・強化する支援を行ってきた。この15周年の記念すべき年に、ハンブルク工科大学、ヒルデスハイム大学、フライブルク教育大学、シュトゥットガルトメディア応用科学大学が新たにHRK監査を開始する。この自主的な監査プロセスにより、大学側は、自己評価の実施と外部の専門家による外部相談を組み合わせ、大学として国際化を発展させるためのサポートをHRKから受けることができる。

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科学的不正行為:プラジアリズムによる書面での戒告と2年間の申請資格停止(7月5日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft:DFG)は、再び科学的不正行為に対する措置を講じた。ある研究者に対し、剽窃(プラジアリズム)に関する書面での警告とDFGへの2年間の申請資格の停止を決定した。この研究者は、DFGの国際協力プログラム基づく助成金申請において、2本の学術論文および1つのインターネット記事から、大半の記述をそのまま転用し、適切に引用を示さなかったとした。

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ドイツ天文物理学センターの設立に向けて重要な前進に(7月5日)

本日、ドイツ連邦教育研究大臣とザクセン州首相は、ザクセン州科学大臣らの立ち会いのもと、ドイツ天文物理学センター(Deutschen Zentrums für Astrophysik:DZA)の設立と共同資金提供の基本合意書に署名した。この合意書により、大規模研究施設の資金が確保され、大量の天文データの解析や地下研究所の建設が可能になる。今後数年間で、DZAでは、約1,000人の将来性のある雇用が生み出される予定である。シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣は「基本合意書により、我々はドイツ天文物理学センターの設立に向けて重要な一歩を踏み出した。」と述べた。

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DFGの評議会、遺伝子組み換え法の施行における手続きの簡素化を求める(7月4日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft : DFG)の遺伝子研究常設委員会は、法的手続きの増加と規制の見直しや最新技術への適応は十分に行われていないことにより、遺伝子組み換え法の実施におけるドイツにおける遺伝子工学の研究や開発が、近い将来、国際的に遅れを取る危険があると懸念している。1990年制定の遺伝子組み換え法は、長期的には根本的な見直しが必要として、DFG評議委員会は、短期的に実行可能な提案を通じて、研究を促進しつつ安全性を確保するための法的枠組みの整備を求めている。

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シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣:我々はドイツ技術移転・イノベーション機構(DATI)において新たな重要な一歩を踏み出そうとしている(7月4日)

ドイツ技術移転・イノベーション機構(Deutschen Agentur für Transfer und Innovation:DATI)設立準備委員会は、DATIの設立と拡充に関する提言をドイツ国立教育・研究大臣に提出した。シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、「DATI が既存のイノベーションと技術移転システムを大幅に補完し、強化するという政策意図を設立準備委員会が共有していることを非常に嬉しく思う。 DATIは『移転の卓越性』を使命とし、利用者視点を重視したアプローチをとることが革新かつ未来志向であり、設立準備委員会も、DATI が国の繁栄と競争力の確保に大きく貢献できると確信している」と述べた。

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DFG評議会委員に3人の新たなメンバーが選出される(7月3日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft : DFG)の年次総会がポツダムで開催され、DFGの評議会委員に、ドレスデン工科大学のミヒャエル・カリスケ教授、ベルリン自由大学のモニカ・トリュンパー教授、イルメナウ工科大学のヨルグ・シューマッハー教授ら3名が、新たにメンバーとして選出し、8名の評議会のメンバーが再選された。評議会は、DFGの重要な課題を決定する中心的な役割を担う委員会で、合計39名のメンバーで構成されている。評議会は、研究資金提供に関する審査、評価、意思決定プロセスの構成に関するすべての主要な決定に責任を負う。

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DFGの運営組織:2名の副会長が執行委員会のメンバーとして再選(7月3日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft ; DFG)の総会で、分子生物学者のアクセル・A・ブラッケージ氏と工学者のハンス・ハッセ氏がDFG執行委員会のメンバーとして、さらに4年間の任期が与えられることが決定した。

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シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣:円滑な連携により、スタート・チャンス・プログラムの科学的支援を(7月3日)

連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)は、プログラムの実施において重要な一歩として、スタート・チャンス・プログラム(Startchancen-Programm)への科学的支援を行うため、学際的研究コンソーシアムを選定したことを発表した。スタート・チャンス・プログラムは、社会的な背景に関わらず、すべての子どもや若者に平等な教育機会を提供し、その能力や人格を伸ばすことを目指すプログラムであり、選定された学際的研究コンソーシアムは、革新的かつ効果的な構造やプロセスの開発を10年間支援し、教育システムの持続的な変革を促す予定です。

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DFG2024年年次総会(ポツダム):「民主的でグローバルな社会の実現のため、自由な研究を」と提唱(7月3日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft : DFG)の年次総会は、2024年7月3日にポツダムで終了し、研究の自由を守り、民主的で国際的、寛容な社会の推進に対する研究コミュニティの積極的な取り組みを呼びかける緊急の訴えが行われました。また、DFGの年間予算は39億ユーロで、31,750件のプロジェクトを助成したことを紹介された。

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DFGは9つの新しい研究ユニットと1つの新しい人文・社会科学先端研究センターの助成を決定(7月2日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft : DFG)は、新たに9つの研究ユニットと1つの人文・社会科学先端研究センターを設立することを決定した。新たに設立される研究グループには、総額約4130万ユーロが初回助成として支給される。また、3つの既存の研究グループへの助成期間延長が決定した。新設された研究ユニットのうち2つは、オーストリア科学基金(FWF)とのD-A-CH協力枠組みに基づいて助成される。

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DFGの評議会が職場で使用される化学物質の健康と安全へのリスクを評価(7月1日)

ドイツ研究振興財団(Deutsche Forschungsgemeinschaft : DFG)の化学物質リスク評価に関する常設委員会は、職場で使用される化学物質のリスク評価に関する最新の研究に基づく勧告を連邦労働・社会大臣に提出した。毎年行われるこの勧告は、2024年で60回目となり、ドイツの危険物規則(GefStoffV)の改訂に役立てられる。今回は、金属アルミニウムとその無機化合物に関する健康へのリスクが、特に注目された。

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シュタルク=ヴァッツィンガー連邦教育研究大臣がローランド・フィリッピ博士を新しい連邦教育・研究省の事務次官に推薦(7月1日)

シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、連邦教育研究省(Bundesministerium für Bildung und Forschung : BMBF)の事務次官にローランド・フィリッピ博士を推薦した。シュタルク=ヴァッツィンガー大臣は、「ローランド・フィリッピ博士は、連邦および州レベルでの長年の行政経験と、幅広い教育、科学、研究政策の専門知識を持っており、ドイツの教育・研究政策にとって非常に高い専門性をもって迅速に取り組めるだろう」と期待を寄せる。

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