2016年度海外特別研究員オリエンテーションおよびキャリアフォーラム
【当日の集合写真】
日時:2016年6月11日(土)
場所:グスタフ・シュトレーゼマン・インスティテュート(ボン)
イベント開催報告
平成28年度採用海外特別研究員(ドイツ派遣)を対象にしたオリエンテーションおよびキャリアフォーラムを開催した。本イベントはJSPS海外研究連絡センターのミッションの一つである「研究者ネットワークの構築とフォローアップ活動」の一環として、在独日本人研究者のネットワーク形成支援を目的として、今年度初めて実施されたものである。小平センター長の挨拶によって開会し、まずは参加者による自己紹介および研究概要の紹介を行った。続いて、マックス・プランク経験美学研究所のポストドクトラルリサーチフェローである坂本泰宏先生ならびにマックス・プランク陸生微生物学研究所の嶋盛吾先生より、ドイツにおける研究環境およびキャリア形成について、経験に基づいて講演いただいた。坂本先生からはドイツにおける外部資金の紹介をはじめ日常面およびキャリアデザイン面の双方の視点からドイツでの研究生活に関してお話しがあり、嶋先生からはドイツでキャリアパスを築くにあたってどのようなパターンがあるのか複数の実例でもって紹介があった。いずれもこれからドイツにて研究生活を本格化させていく参加者にとって大変有益なもので、興味深く耳を傾けていた。講演のあとには、今後のキャリア形成を見据えたドイツでの研究生活について、ディスカッションを行い、人生設計や研究環境をふまえた多様な意見が参加者間で活発に交換された。続いて、「科学技術イノベーション人材育成~若手研究者育成支援を中心に~」と題して、文部科学省科学技術・学術政策局の坂本氏より、卓越研究員事業をはじめとする各若手研究者育成支援事業の概要が紹介された。その後、本センター西崎副センター長から本会国際事業や各日本人研究者ネットワークの案内があり、ドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会のProf. Dr. Fleck(ジーゲン大学)より、日独学術交流支援の取組みについて紹介があった。本イベント後に行ったアンケートでは、嶋先生と坂本先生のご講演を通してこれまで曖昧だったキャリアパスやその選択肢が明確化された、といった声や、他分野の研究者との交流をはかれたことによりその多様なバックグラウンドに基づく経験談や意見交換ができ、大変有意義だったとする意見が多く寄せられ、中には二日にわたるプログラムを要望する声もあった。海外特別研究員は互いに連絡を取る手段がなく、それぞれ手探りで研究生活をスタートさせなければならなかったが、本イベントを通して採用後の早い段階で今後のキャリア構築に関する情報交換の機会を持つことで、ドイツでの研究滞在を円滑かつ効果的に進められることが期待される。
プログラム
13:30 | 受付
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14:00 | 挨拶(⽇本学術振興会ボン研究連絡センター・⼩平センター⻑)
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14:10 | 本⽇の予定説明(⽇本学術振興会ボン研究連絡センター・⻄村 葵)
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14:15 | 在独海外特別研究員による⾃⼰紹介及び研究概要の紹介
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15:10 | ドイツにおける研究環境及びキャリア形成についての講演(その1)
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15:10 | ドイツにおける研究環境及びキャリア形成についての講演(その1)
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15:30 | コーヒーブレーク(集合写真)
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16:00 | ドイツにおける研究環境及びキャリア形成についての講演(その2)
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16:20 | ディスカッション トピック「今後のキャリア形成を⾒据えたドイツでの研究⽣活について」
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17:20 | 「科学技術イノベーション⼈材育成~若⼿研究者育成⽀援を中⼼に~」(⽂部科学省科学技術 ・学術政策局 ⼈材政策課⼈材政策推進室 ・坂本 真梨⼦)
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17:35 | JSPS ボン研究連絡センターにおける⽇本⼈研究者ネットワーク⽀援及びJSPS 国際事業紹介(⽇本学術振興会ボン研究連絡センター・⻄崎副センター⻑)
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17:45 | ⽇独学術交流⽀援の取組み紹介(ドイツ語圏⽇本学術振興会研究者同窓会 Prof. Dr. Ivor Fleck, Universität Siegen, 専⾨:Teilchenphysik)
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18:00 | 挨拶(⽇本学術振興会ボン研究連絡センター・⼩平センター⻑)
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18:30 | 情報交換⼣⾷会 |